TSMCとサムスンが後押し!テスラのAI5チップが設計の最終案を完了、目標は2027年中ごろの量産

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テスラのCEOイーロン・マスク (Elon Musk) が本日、X上で発表した。会社が自社開発した次世代AIチップ AI5 は設計確定 (tapeout) を完了しており、性能は現行のデュアルSoC AI4構成の5倍。量産目標は 2027 年中に設定されており、(FSD)(フル・セルフ・ドライビング)の自動運転技術と、Optimus(オプティマス)人型ロボット計画に用いられる見込みだ。

AI5 の設計テーピングアウト(taping out)に関わった @Tesla_AI chip design team@ の皆さん、おめでとうございます!

AI6、Dojo3、そしてその他のワクワクするチップが開発中。pic.twitter.com/hm54TdIzBx

— Elon Musk (@elonmusk) 2026 年 4 月 15 日

AI5 は性能の面で AI4 を全面的に上回り、Nvidia H100、Blackwell GPU に匹敵

AI5 は、テスラが車両のリアルタイムAI推論およびロボット用途のために設計したシステム・オン・チップ (SoC) であり、自 2023 年初めから同社の車種に搭載されてきた AI4 を置き換えるために用いられる。マスクの投稿によれば、AI5 の演算能力は AI4 の約 8 倍、メモリ容量は 9 倍に増加、帯域幅は 5 倍に拡大。全体の性能見込みは 2,000 〜 2,500 TOPS で、AI4 の 300 〜 500 TOPS と比べて大きく飛躍している。

マスクは、単一の AI5 の推論性能は Nvidia H100 GPU とほぼ同等であり、デュアルチップ構成なら Nvidia Blackwell 処理器にも匹敵すると明かした。ただし、後者に比べてコストと消費電力はいずれも大幅に低い。アーキテクチャ設計では、AI5 は低精度の推論処理に向けて徹底的に最適化され、マスクがいう「究極にシンプル(極致精簡)」という設計思想を追求している。

マスク自身が監督・現場指揮:AI5 はテスラの存亡に関わる

マスクは 1 月に、AI5 計画はテスラにとって死活に関わる戦略的な最優先事項だと述べた。同チップは「テスラ自身の用途シナリオにおける性能が、他のどんな代替案よりも優れている」としている。「AI5 の問題を解決することは、テスラにとって生存レベルの課題だ。だから私は必ず自分で監督し、連続して数カ月、毎週土曜にこのチップに取り組んでいる。」

AI5 はテスラの AI の垂直統合戦略の中核であり、ハードウェアとソフトウェアは協調設計の方式で進められ、あらゆる回路リソースを最大限に活用することを目指している。

製品への影響という観点では、現在の FSD ソフトが用いるモデルのパラメータは約 10 億で、次世代 v15 版は約 100 億にまで拡大。AI5 の計算能力に完全に依存して支えることになる。Optimus 人型ロボットも AI5 によってリアルタイム推論の能力を得て、クラウドへの接続に頼らずにセンサーデータを迅速に処理できるようになる。

台湾積体電路製造(TSMC)とサムスンと連携して量産へ、自社のウエハ工場 Terafab を同時に推進

製造戦略として、AI5 はデュアル工場並行モデルを採用し、同時に TSMC の (TSMC) アリゾナ工場とサムスンの (Samsung) テキサス工場に委託して生産する。これによりサプライチェーンの強靭性と量産能力を確保する狙いだ。マスクは次のように説明した。「両方のファウンドリはそれぞれの製造プロセス技術を採用しているが、生産されるチップの設計は完全に一致している。」

同時に、テスラはテキサスで自社のウエハ工場 Terafab を建設中で、将来はより大規模な生産能力を引き受けられるようにする。会社はこれに向け、2026 年度の資本支出を最大 200 億ドルとする計画を立てており、Terafab の建設や Cybercab の電動無人タクシー、Optimus ロボットなどへの投資が含まれる。

(マスクが Terafab のテキサスでの実現を発表:SpaceX、テスラ xAI と連携してチップ製造を加速)

AI5 は 2027 年中に量産開始予定、AI6 は 2026 年末の確定目標

量産のスケジュールとして、AI5 の少量のエンジニアリングサンプルは 2026 年末に出て、初期の Optimus のテストや開発車両の用途に供する。車両の大規模量産は 2027 年中を目標としている。注目すべき点として、テスラ専用のロボタクシー Cybercab は AI5 の準備を待たず、現行の AI4 のハードウェアで先に市場投入される。

今後の計画として、マスクは積極的な反復(イテレーション)のペースを設定している。12カ月ごとに新しいチップ設計をリリースし、量産に到達することが目標で、最終的に設計のサイクル期間を 9カ月に圧縮する方針だ。AI6 の設計確定目標は 2026 年 12 月に設定されており、AI7 以降の世代はさらに計画段階に入っていることが示されている。テスラが自社チップの優位性を構築することへの意欲がうかがえる。

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