反発に騙されるな！ビットコインはいつでも二度目の下落があり得る｜特別分析

原文タイトル：反発に騙されるな！ビットコインはいつでも再度下落する可能性｜特別招待分析

原文著者：Cody

原文出典：

転載：Daisy、火星財経

マーケットアナリスト Conaldo、米国コロンビア大学金融統計修士。大学時代から米国株のクオンツ取引に注力し、徐々にビットコインなどデジタル資産にも拡大。実戦で体系的なクオンツ取引モデルとリスク管理システムを構築。市場の変動に鋭いデータ洞察力を持ち、プロのトレード分野での深耕と堅実なリターンの追求を志す。毎週BTCのテクニカル・マクロ・資金面の変化を深掘りし、実践戦略を振り返り、直近注目すべきイベントを予告、参考材料を提供。

トレード週間サマリー：先週の取引は既定の戦略を厳密に遵守し、2回の短期トレードを成功裏に完了し、累計リターン6.93％を達成。以下で相場予測、戦略実行、具体的なトレードプロセスを詳述。

一、ビットコイン先週の相場回顧（12.01～12.07）

1、先週のコア見解と戦略の振り返り：

前号で筆者は明確に「89,000ドルを強弱分岐点」として判断し、それに基づき対応戦略を策定。具体内容は以下の通り：

①、相場予測の振り返り：89,000ドルを短期の重要な分水嶺とする。しっかりサポートされれば価格は反発期待、明確に割れると下落トレンド入り。

コアレジスタンス：

第1レジスタンスゾーン：94,000～96,500ドル

第2レジスタンスゾーン：98,500～100,000ドル

コアサポート：

第1サポート：89,000ドル付近

第2サポート：85,500～88,000ドルゾーン

重要サポート：80,500ドル付近

②、戦略振り返り：

中期戦略：中期ショートポジションを約65％維持。

短期戦略：全ての短期取引は89,000ドルの攻防を最終意思決定基準とし、2つの対応案を用意。

案A：89,000ドルのサポートが有効なら、価格が94,000-96,500ドルゾーンに到達し反落シグナルが出た場合、初回10％ショートポジションを新規構築、ストップロスは100,000ドル超に設定。さらに反発して98,500ドル付近で再度反落なら追加で20％ショート、ストップロスは同じく100,000ドル超。

案B：89,000ドルを明確に割った場合、直ちに20％ショートポジション新規、ストップロスは92,000ドル付近。

利確ルール：価格が上記重要サポート付近に到達し底打ちサインが出た場合、短期ポジションを一部または全て利確。

2、先週、計画通り2回の短期取引を成功裏に完了(図1)、累計リターン6.93％。具体的な取引明細と振り返りは以下：

ビットコイン30分足チャート：(モメンタム量化モデル＋裁定取引モデル)

図1

①、取引明細サマリー：

②、1回目の取引(利益2.14%)：案Bの典型的な実行。BTCが89,000ドルの重要ラインを割ったあと、87,103ドルで20％ショート構築、最終的に84,989ドルの第2サポート付近で利確。「ブレイクに即追随」というトレーディング規律を完璧に体現。

③、2回目の取引(利益4.44%)：案Aの精密実行。89,000ドルでサポートされ反発後、辛抱強く第1レジスタンスゾーン（94,000～96,500ドル)）を待機。93,321ドルでシグナル発生時、10％ショートを新規構築。その後の下落波を捉え、89,355ドル付近で利確。

④、収益まとめ：先週の戦略は相場と高い整合性を見せ、2回の取引いずれもエントリー、ストップロス、利確を厳守し、相場変動を実益に転換。総利益6.93％で、事前の戦略フレームの有効性を実証。

3、先週のBTC主要データ振り返り：

始値：90,369ドル

安値：83,814ドル（月曜）

高値：94,172ドル（水曜）

終値：90,405ドル

騰落率：週次+0.03％、最大値幅12.36％

出来高：134.29億ドル

動き：広範なレンジ、週足は上下ヒゲの「十字線」K線

4、先週の実際の相場動向振り返り：

先週のBTCは典型的な「激しい広範囲レンジ」展開で、波乱の展開。週次は最終的に0.03％上昇し、上下ヒゲ付きの「十字線」陽線を形成。特に、月曜は急落し89,000ドルの重要サポートを明確に下抜け、83,814ドルまで下落後に反発し、日足は-4.53％で引け。その後2日間で「V字反転」となり、失地回復どころか94,172ドルの週内高値を記録。2営業日で8.18％の上昇。週中以降は再び弱含み、2日間で計-4.45％下落後、週末まで小幅推移。注目すべきは、週中高値94,172ドルが、筆者の予測した第1レジスタンスゾーン94,000～96,500ドル下限とほぼ一致し、誤差わずか172ドル。改めてレジスタンス予測の精度を実証。

二、システマティックテクニカル分析：マルチモデル・多次元からの総合判断

先週の市場展開を踏まえ、複数の分析モデルでBTC内部構造の進化を深掘り。

週足レベル：

図2

1、(図2)の通り、週足分析：

モメンタム量化モデル：先週の展開で2本のモメンタムラインは下落継続。白いモメンタムラインは3週連続でゼロラインを下抜け、青いラインも間もなく下抜け。2週連続のオーバーシュート反発を経てエネルギー(マイナス)バーは短縮傾向。ここでブル派は強い反攻を組織し両モメンタムラインをゼロ上に戻さないと、ベア派の売り圧力がさらに拡大。

モメンタム量化モデル示唆：価格下落指数：高

センチメント量化モデル：青ライン値52.08、強度ゼロ；黄ライン値33.53、強度ゼロ、ピーク値0。

センチメント量化モデル示唆：価格プレッシャー＆サポート指数：中立

デジタル監視モデル：現時点でシグナルなし。

上記データより：BTCは下落トレンドで、週足レベルはベア市場入り間近。

日足レベル：

図3

2、(図3)の通り、日足分析：

モメンタム量化モデル：1週間の反発で、2本のモメンタムラインはゼロ下で上昇中、徐々にゼロに近づくがエネルギーバーは縮小傾向。

モメンタム量化モデル示唆：ブル派反発の勢いは衰えつつある。

センチメント量化モデル：青ライン値21、強度ゼロ；黄ライン値32、強度ゼロ。

センチメント量化モデル示唆：プレッシャー＆サポート指数：中立

上記データより：日足レベルはベア市場、オーバーシュート反発中だが減速傾向。

三、今週の相場予測（12.08~12.14）

1、今週は価格がレンジ推移の可能性大。チャートを3ゾーン（94,200～91,000～87,500～83,500ドル）に分割。現状91,000～87,000ドルのレンジで小動き、今後どちらかにブレイク。

2、レジスタンス：第1は91,000ドル、第2は94,000～96,500ドル、重要レジスタンスは98,500～100,000ドル。

3、サポート：第1は85,500～87,500ドル、第2は83,500ドル、重要サポートは80,000ドル付近。

四、今週の戦略（突発ニュース影響除外）

1、中期戦略：中期ポジション（ショート）を約65％維持。

2、短期戦略：30％のポジションを使い、ストップロスを設定し、サポート・レジスタンスを基準に「スプレッド狙い」。60分/240分をトレード周期とする。

3、今週のレンジ推移予測に基づき、短期戦略は以下2案。

案A：週初レンジ上昇の場合(反発でショート)

エントリー：価格が91,000～94,200ドルに反発し反落サインが出たら15％ショート。

増し玉：98,500ドル付近までさらに反発し反落サインが出たら追加で15％ショート。

リスク管理：全ショートのストップロスは100,000ドル超。

利確：反発終了し下落、第一サポート付近で反発したら50％利確。

全利確：第2サポートゾーンで反発したら全ポジション決済。

案B：週初に87,500ドルサポート明確割れで下落の場合(深押しから反発狙い)

エントリー：83,500～80,000ドルゾーンで底打ちサインが出たら15％ロング。

リスク管理：ストップロスは80,000ドル下に。

利確：87,500～88,000ドルゾーンで反落シグナルが出たら全ポジション決済。

五、特別注意：

1.エントリー時：即座に初期ストップロス設定。

2.利益1％到達時：ストップロスをエントリー価格（損益分岐）に引き上げ、元本安全確保。

3.利益2％到達時：ストップロスを利益1％の位置に引き上げ。

4.継続トラッキング：それ以降1％利益が増えるごとにストップロスも1％ずつ追随、動的保護で利益確定。

（注：上記1％利益トリガーは投資家のリスク嗜好・ボラティリティに応じ調整可）

六、マクロ・資金面分析（12.8~12.14）：

今週は世界金融市場が年末前の最重要「スーパー中銀ウィーク」に突入。コアは12月FOMC政策金利、ドットチャート更新、パウエル発言に集中。市場はほぼ全員「今回利下げ」と見ているが、リスク資産（BTC含む）を本当に左右するのは今回の利下げ自体でなく、FRBの2025年利下げパス指針。そのため今週のマクロ・資金構造は「期待値ギャップ」が焦点、価格変動も拡大しやすい。

マクロ面では、今週は重要データが集中。火曜の米JOLTs求人は雇用鈍化幅を示し、弱ければ早期利下げ観測強化。水曜は中国CPI・社会融資がアジアの需要と流動性方向を決定。金曜の英GDPと欧州CPIは世界的同時緩和予想に影響。ただし、これらはFOMCに比べ重要度は明らかに劣り、市場は「FRB待ち」モード。

今回FOMCは「12月利下げ」自体はほぼ確定だが、ドットチャートが今後3～6カ月の方向性を決める。タカ派なら2025年利下げが0～1回と示唆、市場は現行緩和予想を即修正→米債利回り上昇・ドル高・リスク資産短期下落、BTCは85,000ドル再テストも。ハト派なら2025年2回以上利下げを示唆、緩和サイクル前倒し加速の可能性→リスク資産が急反発、BTCは90,000ドル再チャレンジ期待。パウエル発言もさらにセンチメントを左右、「インフレの粘着性」「政策の制約持続」等の強調は短期ボラを拡大。

資金面では、現状市場は方向性が定まらず収縮状態。BTCは週末に90,000ドル回復できずも出来高減少、玉の回転が鈍化し、個人投資家の心理は安定、パニック売りはない。機関資金は「スーパー中銀ウィーク」前にリスクエクスポージャーを縮小する傾向で、先週は大幅な買い増し・撤退もなく典型的な「FOMC前の空白期」。マクロ環境に新たな悪材料はなく、米雇用・インフレ指標も弱含みで、むしろ中期的な緩和サイクル入り確率が高まる。これがBTCが高値圏で強含みレンジを維持できる主因。

総合的に見ると、今週のBTCのコア変数はセンチメントでも流動性でもなく、FRBが市場期待通りの利下げパスを示すかどうか。ポジティブ材料は：12月利下げ確率が極めて高い、雇用とインフレが鈍化継続、新FRB議長がハト派寄りの可能性大、これらは2025年の追加緩和を支持。リスクはドットチャートがタカ派、パウエルがタイトな発言、一月利下げ観測低下で短期センチメントが弱まること。

まとめると、今週は2025年リスク資産動向を決める重要ウィンドウで、FOMCのドットチャートと姿勢がBTCの中期トレンドを直撃。ハト派なら年末反発の可能性、タカ派なら短期調整も中期強気構造は維持。BTCにとって今週の変動は単なる短期価格変動ではなく、将来トレンドのリプライシングでもある。